お電話

メニュー

スタッフブログ

君の名は

2023/11/08

本当に久しぶりのブログ復活です。コロナがまだ終息していませんが、各地で大会が3-4年ぶりに再開されてきております。今回、4年ぶりに開催される諏訪湖ハーフマラソン大会出走してきました。スタート地点の目の前にあるホテルに前泊したおかげで、早起きする必要もなく万全の体調で臨めました。雲一つない快晴、マラソン日和、スムースな大会運営、景色コース沿道の地元の方々の応援もバッチリ。諏訪赤十字病院横からスタートし湖を一周します。走行中、なにか体に起こってもここに運ばれるなら大丈夫だな。これで好記録が出なければ嘘だな。ネガティブスプリットを計画し、やや汗ばむくらいに太陽も照る中、後半で気持ちよくロングラストスパートも出来てゴール、今季のSBを大きく更新。満足の行くレースでした。すがすがしい気分で上諏訪駅まで歩いて戻りランチをと思ったところ、空いているお店がほとんど無い!小さいお店が少数あるものの、ランナー達の貸し切りや地元の方々の昼間からの宴会が多いのか入店断られ続き。走り終えて空腹でランチを求める難民が町中(特急列車も停車する駅前なのに)ほんとに空いている店が少ない中をウロウロキョロキョロ。待ち人数が少な目の町はずれの蕎麦屋をみつけランナーの列に並び30分立ち続けで待って入店、なんとか列車にギリギリ間に合うように信州そばにありつけました。美味!写真は諏訪湖畔を撮影したものです。

 

湖畔のランニングといえば、昔、長野県佐久市に住んでいたころ、冬季以外よくジョギングしていました。ほんと夏でも涼しくて空気が美味しくてよかったな。休日に、ロング走と称して、佐久市岩村田(いわむらだ)から、小海(こうみ)町の松原湖まで走って(15㎞はあると思う)、小海線で戻ってきます。桜や紅葉の頃の松原湖ランはとくに楽しかったな。ところで今でもあるらしいですが、佐久と山梨県の韮崎(にらさき)間78㎞を夜通し歩きとおす大会『佐久強歩(きょうほ)大会』に参加したことがあります。韮崎小学校に集合して、21時スタート。最初の12㎞くらい(たしか児玉インターくらいまで)を皆で一緒に歩いて深夜0時からヨーイドンとスタート。ゴールまで歩いても走ってもよいことになっています。途中、野辺山や清里高原を経由します(真っ暗なのでなにも景色は望めず)。小生も懐中電灯で夜道、足元を照らしながら、走ったり、早歩きしたり。海尻(うみじり)、海ノ口(うんのくち)などを経て、後半30㎞は走り通して佐久市中込の総合体育館へゴール。この時の踏破表彰状も大切に手元にあります。ところで海なし県の長野県なのに、この地域になぜ小海町、海尻、海ノ口、海瀬(かいせ)など海がつく地名が多いのか。はるか昔この地に海があったのではありませんよ。以前調べたところ、はるか昔、平安時代、この地に大地震が発生し、山が崩れ、千曲川が堰き止められ湖ができたらしい。その当時につけられた土地の名称が由来らしいです。その後、湖が決壊し消滅してしまい今日の地形となっていて、海の名前がついているのはその名残だとか。


さて鬼滅以前にやはり大ヒットとなったアニメ『君の名は』をご存知でしょう。誰もが知る名作で、映画も大ヒットしましたね。他にも『天気の子』など数多くのヒット作品を世に出しているアニメーターの新海誠(しんかいまこと)監督は、長野県小海町に生まれ育ったそうです。小海線の小海駅の駅前にご実家のビルも見つけました。ティアマト彗星をめぐって出会った2人、瀧(たき)と三葉(みつは)が奏でる時空を超えたファンタジー。監督の世界観、映像美が素晴らしい。小説も一気に読んじゃいました。1200年周期で太陽を公転する長周期(200年以上をいう)彗星であるティアマト彗星が地球に最接近した際、砕けた彗星の核の一部が糸守町(岐阜県の飛騨地方という設定になっている)の糸守湖に落下します。人的被害を避けるべく三葉や仲間が知恵をしぼって画策奮闘します。糸守湖のモデルはビジュアル的に諏訪湖とされていて作品ファンの巡礼の地の一つとなっていますね。また先述の松原湖ももう一つのモデル候補ではないかともいわれてます。諏訪湖に比べ小さい湖ですが、新海監督の地元ですもんね。また近くの佐久市には新海三社神社(しんかいさんじゃじんじゃ)があり、ここもモデルの可能性が指摘されています。作品内で出てくる『口噛み酒』はこの神社に伝わる奈良時代の歴史書にその存在を示す記述がみられ神事の際には巫女がそのお酒の作成の役割を担ったらしい。
ところで彗星とはなにか?少し調べてみました。天体写真が似るためによく流星と混同されがちですが、映画『君の名は』に出てきたように流星とは異なり、尾を引いたまま天空に留まって見えます(ほうきぼし、comet)。彗星の本体は核と呼ばれ、純粋な氷の塊ではなく塵を含んでいて『汚れた雪玉』(1950年フレッドホイップルの説)のよう。1986年探査機『ジオット』がハレー彗星の核を撮影し、ハレー彗星は氷と塵の集まりであることが実証されました。2005年こんどは探査機『ディープインパクト』がテンペル第1彗星へのインパクター衝突させた結果、塵の量が氷よりも多かったことから、むしろ『凍った泥団子』と形容するほうが正しいとされました。彗星の中でも、76年周期で地球にやってくるハレー彗星はもっとも有名ですね。歴史に残る最古の記録は紀元前613年の『春秋(しゅんじゅう)』に記されたものとされていますが、その後世界中で記述されています。1705年エドモンド・ハレーは、1531年、1607年、1682年に出現した3つの彗星が、ニュートンが著した『プリンキピア』の中で示した法則をもとに計算し、その軌道を根拠に、同じ彗星が3回出現したものと確信し、次の彗星の出現時期を予言したのです。果せるかな1759年に再び彗星は地球に戻ってきて、その彗星はハレー彗星と命名されました。しかし、隕石とは異なり、理論的にも彗星の核の欠片が(『君の名は』のように)地球に落下するということは実際にはありえないことのようですね。ところでハレー彗星を描いた絵画としてもっとも有名なのはジョット・ディ・ボンド―ネ作の『東方三博士の礼拝』(1304-1306年)です。イタリアパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂内に描かれたキリストにまつわるフレスコ画の一つです。ジョット自身が実際に見た1301年のハレー彗星をフレスコ画の中に描いたとされています。ただし、キリスト誕生の頃は、ハレー彗星は巡ってくる年には一致しません。聖母マリアが幼児のイエスを東方三博士に手渡している光景を、聖徒ヨセフ及び天使が周囲にて見守っています。背景の天空上に渡る彗星は、訪問者の一行をイエス生誕の地へと導く目印、“ベツレヘムの星”(クリスマスツリーのてっぺんの星ですね)として星空を横切っているように描かれています。ハレー彗星の観測用に打ち上げられた探査機ジョットはこの絵画にちなんで命名されたものです。イタリアまで出かけて行ってジョットのフレスコ画を観るのは大変ですが(一生のうちに一度は行きたいですが)イタリアルネサンス絵画発祥の地として多くの美術愛好家のあこがれの地となっています。ところでこの礼拝堂をそっくり模した施設が徳島県鳴門市大塚国際美術館にあるのですよ。西洋名画1000余点を陶板で原寸大に再現した美術館です。小生も3度ここを訪れました。ちなみに美術館内の礼拝堂は結婚式を挙げることもできるようで横綱白鵬夫妻もここで挙式したとか。美術好きな方、是非訪れてみてください。この美術館1日ではとても足りないな。


先日、本当に久しぶりに松原湖にドライブで出かけました。昼から1周2㎞くらいを5周ジョグ。でも懐かしいジョグするためだけに長野まで今回出かけたわけではありません。松原湖からすぐ2㎞くらいのところにあるスケートセンターを基点として開催されるトレイルランの大会KOUMI 100の観戦を兼ねて行ったのです。トレイルラン大会の聖地の一つとされている大会です。100といっても100㎞ではありませんよ。1周35㎞のコースを5周回計175㎞の大会。土曜日朝にスタートして日曜日夕方までの36時間以内にゴールしなければならない実に過酷なレースです。偶然その開催を知ると、そうなると気になってどうしても向かいたくなりまして出かけてしまったわけです。5周回のうち後半の2周回については単独で走るのではなく、ペーサーをつけて一緒に走ってもよいというルールがあります。スピーカーを使った大音量で名前を呼ばれながら、歓声と拍手に迎えられながら次々とゴールしてくる選手たちをみているうちこちらも感動で思わず涙してしまいました。疲れているだろうに(ハーフやフルマラソンではないですよ、175㎞!)先にゴールした選手達が、ゴール地点で出迎えて激励しているんです。いいなあ。この大会の模様は参加選手によりいくつかYouTubeにもアップされてますね。その中の一つのYouTubeの中のエピソードを紹介します。終盤近く、走りながらどうしても眠いのでコーヒーを飲もうとしたら、並走するペーサーに、消耗しきっている胃にカフェインは危ないので勧めませんと諭されました。その代わりわずか5分間だけ眠ることを勧められました。たったの5分間です。ですが走ることを一旦止め寝入ってすぐに起きたところ、信じられないぐらい疲れが取れ、体力気力が回復して無事ゴールすることができたとコメントがありました。わずか5分ですよ。ヒトはここまで追い込むといろんなことが起こるのですね。


ゴールしてまもなく、私の隣に座りこんだ選手に、「お疲れ様○○さん、完走おめでとうございます」と声掛けしたところ、くしゃくしゃの笑顔で私に向かって「ありがとうございます。いやーしんどかった、ほんま。どなたかの応援ですか?」「いえ、埼玉から、観戦と皆さんの応援に来ましたんです。」「そうですかあ。それはわざわざありがとうございます。えーっと、失礼ですけど、あなたのお名前は?」