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INFERTILITY TESTING不育症検査

INFERTILITY TESTING不育症検査

不育症検査について

流産を繰り返す場合、反復流産(2回)、習慣流産(3回以上)、不育症(流産を繰り返す場合のみならず、子宮内胎児死亡なども含む)などの診断となります。なお子宮外妊娠や化学妊娠(尿や血液検査で妊娠と判明するも、画像診断その他で妊娠が確認できない状態)は反復・習慣流産・不育症には含まないことと一般的にはされていますが、より早期に流産に至っているのだから、化学妊娠を繰り返す場合、より重症な不育症の可能性があると考える医師(少数派ですが)もいます。

検査として以下の検査項目があります。3回以上流産を繰り返した場合には、強く検査が推奨されますが、2回の場合はご希望があれば行うというのが我が国での一般的な方針です。根拠として、2回の場合には、次回妊娠での生児獲得率が70%を上回ることが理由としています。ただし最近米国では、3回以上繰り返してから検査しても、2回のみで検査しても異常検出率は変わらなかったので積極的に検査を施行すべきだという報告がなされました。

  • 抗リン脂質抗体の有無(リン脂質は細胞膜などを構成する成分ですが、それに対する自己抗体を保有している)
    流産原因となるメカニズムは複雑で今なお定説はありませんが、絨毛に対する免疫による攻撃、胎盤における血栓形成などが関わっているとされています。
    →アスピリン、ヘパリン療法、(柴苓湯)の治療法があります。

    • 抗カルジオリピンIgG抗体(保険)1,240円
    • 抗カルジオリピンIgM抗体(自費)2,750円
    • 抗カルジオリピンβ2-GP1抗体(保険)1,190円
    • ループスアンチコアグラント 蛇毒法・中和法ともに(保険)各1,370円
      以上4項目に加え、以下の抗体検査を行う場合がありますが、高いエビデンスはなく海外では必ずしも行なわれていません。
    • 抗フォスファチジルエタノラミンIgG抗体(自費)3,300円
    • 抗フォスファチジルエタノラミンIgM抗体(自費)3,300円
      いずれかの抗体が異常値を示した場合、12週間以上あけて再検査することになります。(一時的な感染などにより異常値となることがあるため)
  • 子宮内腔の形態異常(中隔子宮など生まれつきの子宮形態異常の他、子宮筋腫、子宮内腔癒着症など)子宮鏡検査子宮内の病変や異常のために血流などの問題で流産に至るとされています
    →手術療法があります。
  • 甲状腺疾患とくに(潜在性も含む)甲状腺機能低下症・橋本病(甲状腺に対する自己抗体保有)
    →専門内科と相談の上、甲状腺ホルモン剤の治療法があります。
  • 夫婦の染色体検査(採血による):転座(ある染色体の一部が、分離して別の染色体に組み込まれているなど)染色体の保有者かどうか。
    →生まれつきの異常のため治療法はありません。妊娠を繰り返していくか(最終的に70%以上のご夫婦が生児を獲得できると名古屋市立大学の報告がある)、体外受精により染色体正常の受精卵を移植する(ただし、学会での厳正な審査が事前に必要)。(保険)8,270円
  • 血栓素因(プロテインC, プロテインSなど)検査(初期流産よりむしろ中期流産に関係していると報告されており、胎盤における血栓形成が関わっているとされています。)
    → アスピリン療法の治療法があります。プロテインC:(保険)1,210円 (自費)1,650円、プロテインS:(保険)950円 (自費)1,320円
  • 血液凝固12因子欠乏の検査(先天的あるいは後天的に欠乏していると流産と関係するという報告があり、我が国では広く行なわれていますが、エビデンスは十分でなく、国際的に認知されているわけではありません。)
    →アスピリン療法の治療法があります。(保険)1,150円 (自費)2,520円
  • 流産組織の絨毛染色体分析(流産原因が染色体異常によるものかどうかを判別します。ただし46XXであった場合、母体組織の混入による可能性もあり、必ずしも染色体が正常であったと断定することにはなりません)(自費)60,000円
  • 糖尿病検査:ただし初期流産の原因になるというエビデンスはありません。
  • 同種免疫に関する検査:実施するメリットのエビデンスが無いため、当院では行っていません。また対処法としての夫リンパ球移植もFDA(米国食品医薬品局)で禁止されています。
注:不育症の検査や治療に関しては、エビデンスに乏しいものが多くあります。やみくもに沢山の検査を行えばよいというものではありません。ありとあらゆる検査を行なえば、最先端であるということにはなりません。同種免疫による不育症と診断し、夫リンパ球移植がかつて多くの患者様に行われた時代がありました。しかしその後、全くプラセボ(単なる生理食塩水)注射と比べ、なんらメリットがないことが判明、また抗リン脂質抗体を発生させるなどの副作用も報告されています。FDAでは、禁止していますが、今でも行っている施設が我が国にはあります。必要かつ十分な検査をおこなっても異常が見つからない場合、夫、家族、クリニックスタッフによる心理的なサポート(tender loving care)が大切であり、流産率を下げるというエビデンスも近年確立されつつあります。

埼玉県では平成30年4月より不育症検査の助成を開始しました。不育症検査は「2回以上の流産、死産、あるいは、早期新生児死亡の既往がある場合又は医師の判断で検査が必要な場合において、医師が必要と認める不育症のリスク因子の検査」となっております。申請につきましては受付にご相談ください。