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EMBRYO CULTURE胚培養・移植

EMBRYO CULTURE胚培養・移植

受精・胚培養

受精

  1. 体外受精(媒精)
    洗浄濃縮し、一定濃度に調整した精子をシャーレの中で卵子と混和し、受精させます。採卵当日の男性の精液所見により、体外受精での受精が困難であると予想された場合、顕微授精を推奨することもあります。翌日に、受精したかどうかを確認します。受精させた受精卵をインキュベーター(培養器)で受精後最大6日間培養します。
  2. 顕微授精
    採卵した卵子の周りについている細胞(卵丘細胞)を除去し、卵子が成熟しているかどうかを確認します。その後、成熟卵子を顕微鏡下で保持し、前処理した精子を細いガラス管で注入します。翌日に、受精したかどうかを確認します。受精させた受精卵をインキュベーター(培養器)で受精後最大6日間培養します。

受精後

前核期胚

培養1日目(採卵翌日)

受精確認を行います。前核(PN)が2個(雌雄前核)観察されると、正常な受精(2PN)をしていると判断します。前核は、時間の経過と共に消失します。観察時間、受精卵の発生速度によっては前核が観察できないことがあります。同じく、前核が確認できなかった場合には、受精がうまく行われていないことがあります(PN未確認)。前核が1個(1PN)、もしくは3個以上(3PN以上)観察された場合には異常受精と判断し、当院では基本的に胚移植や凍結保存の対象とはなりません。受精の状況はメ-ルで報告いたします。

初期胚

発生が順調であれば、胚移植または凍結保存を行うことがあります。

初期胚での凍結保存を行うかどうかは、培養を継続している胚の数、発生状況、過去の採卵での培養結果、治療歴・診断内容から総合的に判断し、決定いたします。
初期胚においては、割球の数、割球の大きさの均一性、フラグメンテーション(細胞が分割する際に生じる細胞の断片化)の割合等を観察します。発生のスピードが順調で、割球の大きさが均一であり、かつフラグメンテーションの割合が少ない胚を良好胚と判断しています。

培養2日目

発生が順調であれば受精後42~48時間で4分割胚に到達します。

培養3日目

発生が順調であれば受精後66~70時間で8分割胚に到達します。

【桑実胚】

培養4日目

割球数が増え、発生が進んだ受精卵は、割球同士が接着(コンパクション)し、桑の実のような形態となります。当院では原則、4日目での観察は行っておりません。

胚盤胞

培養5~6日目

発生が順調であれば、胚盤胞に至ります。胚盤胞は6段階で評価します。

  • EBl:Early Blast・・・初期胚盤胞(胞胚腔の容積が胚の半分以下)
  • Blast…胚盤胞(胞胚腔の容積が胚の半分以上)
  • 3…完全胚盤胞(胞胚腔が全体に広がっている)
  • 4…拡張胚盤胞(胞胚腔が広がり、透明帯が薄くなっている)
  • 5…孵化中胚盤胞(胚が透明帯から出ている)
  • 6…孵化後胚盤胞(胚が完全に透明帯から出ている)

それに加え、将来胎児になる内細胞塊(ICM)と胎盤になる栄養外胚葉(TE)の2つの細胞をA~Cの3段階で評価します。
妊娠が期待できる胚を移植または凍結保存します。
胚盤胞に到達しなかった場合や不良胚盤胞の場合は、凍結保存はせず6日目で培養を終了いたします。

胚の凍結保存・融解について

凍結する時期は、治療歴や採卵した周期の胚の状況を考慮して決定しますが、主に初期胚(2~3日目)または胚盤胞(5~6日目)となります。
胚の凍結はガラス化法(ビトリフィケーション)と呼ばれる方法で行い、液体窒素中(-196℃)に保管します。
当院の規定により、胚の保管期限は1年間とさせていただきます。期限を超えて保管する場合(保管期限の延長)は、保管延長手続きを行う必要があります。詳細は「凍結卵子・胚・精子の保管延長・廃棄について」をご参照ください。

胚移植

柔らかいチューブ(カテーテル)に培養液と受精卵を入れ、超音波ガイド下に子宮内腔に優しく注入します。当院ではほとんどの胚移植を経腟超音波ガイド下に行っています。

  1. 新鮮胚移植
    採卵周期と同周期に行う移植方法です。医師が新鮮胚移植が可能であると判断した周期に行うことができます。採卵当日からは黄体ホルモン剤の使用を開始していただきます。 黄体ホルモン剤は妊娠8週0日まで継続していただきます。(胚の発生状況によっては、移植がキャンセルとなることもあります)
  2. 凍結融解胚移植
    採卵周期とは別周期に、凍結した良好胚を移植当日に融解し移植します。当院では自然周期(増殖期周期)移植・レトロゾール周期移植・ホルモン補充周期移植(HRT移植)があります。患者様の年齢、生理周期、前採卵周期の内容等を考慮して、適した移植方法をご提案する場合があります。凍結胚の融解移植には、毎回ご夫婦の同意が必要となります。

自然周期移植(増殖期周期)

自然な卵胞発育と排卵に合わせて移植を計画する方法です。1~3回の超音波検査による卵胞チェックと必要に応じて尿中LH検査を行い、移植日を決定していきます。移植を希望される周期の月経開始8日目頃に来院していただき、超音波検査による卵胞チェックを行います。卵胞発育が不十分な場合には日にちをおいて再度、超音波検査のために来院していただきます。卵胞が16mmに達したところで尿中LH検査、GnRHアゴニスト点鼻薬もしくはhCG注射を行い、排卵を促します。GnRHアゴニスト点鼻薬、もしくはhCG注射の3~4日後に排卵確認(超音波検査またはホルモン採血)のため来院していただきます。排卵確認後、移植日を決定します。また、黄体ホルモン剤(1日2回、朝夕食後)の内服をしていただきます。妊娠成立されましたら黄体ホルモン膣剤を開始し、妊娠の8週0日まで継続します。卵胞が発育しなかった、排卵しなかったなどの場合には、移植がキャンセルとなります。増殖期周期の場合は月経8日目頃に来院していただき、超音波検査による卵胞および子宮内膜チェックを行います。卵胞および子宮内膜が適正な厚みに達したところで、移植日を決定します。また、指定日より黄体ホルモン膣剤を開始していただきます。妊娠成立されましたら、妊娠の10週0日まで継続します。

レトロゾール周期移植

自然周期移植にレトロゾール内服による卵巣刺激を併せた移植方法です。移植希望周期の月経開始3日目までに来院していただきます。来院後、尿中hCG検査をする場合があります。レトロゾールの内服は、生理2~3日目から内服を開始していただきます(1日1錠、5日間)。生理10日目頃に来院していただき、超音波検査による卵胞チェックを行います。卵胞発育が不十分な場合には日にちをおいて再度、超音波検査のために来院していただきます。卵胞が16mmに達したところで尿中LH検査、GnRHアゴニスト点鼻薬もしくはhCG注射を行い、排卵を促します。GnRHアゴニスト点鼻薬、もしくはhCG注射の3~4日後に排卵確認(超音波検査またはホルモン採血)のため来院していただきます。排卵確認後、移植日を決定します。また、黄体ホルモン剤の内服を開始していただきます(1日2回朝夕食後)。卵胞が発育しなかった、排卵しなかったなどの場合には、移植がキャンセルとなります。

ホルモン調節周期移植

卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を使用して、子宮内膜を厚くし、移植に適した体内環境をつくりだします。移植を希望される周期の月経開始1~2日目に卵胞ホルモン剤(エストラーナテープ、ジュリナなど)を開始します。卵胞ホルモン剤開始11~13日目に来院していただき、ホルモン採血および超音波検査により子宮内膜の厚さを計測します。子宮内膜の厚さが不十分な場合や、ホルモン採血の結果が低値の場合は、卵胞ホルモン剤を継続・増量し、再度診察と採血のために来院していただきます。場合によっては移植がキャンセルとなることがあります。移植日程に合わせて黄体ホルモン剤(ルティナス腟剤、ルトラールなど)を開始します。移植胚のステージに合わせて黄体ホルモン剤を数日間使用した後、移植を行います。卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤は妊娠成立されましたら、妊娠の10週0日まで継続します。

妊娠判定

採血により血中hCGを測定し、妊娠判定を行います。新鮮胚移植の場合は採卵から約2週間後、凍結融解胚移植の場合は移植日から9~12日後(当院指定)に来院していただきます。

凍結卵子・胚・精子の保管延長・廃棄について

  • 保管期限の約1週間前にメールでお知らせします。当院HPにてメールアドレスの登録をお願いいたします。特定のメールアドレスからのメールブロック設定の解除は、「よくあるご質問」の「Q.保管している凍結胚の保管期限延長の手続きはどのように行ったらよいですか。」をご参照ください(メール受信可能な環境にない場合はご相談ください)。メールアドレスの変更があった場合は、ご自身で変更のお手続きをお願いいたします。
  • 保管期限の更新は保管期限満了後2週間以内にお手続きをお願いします。
  • 当院の規定により、保管期限を2ヶ月過ぎても延長のご意志が確認できない場合に保管卵子・胚・精子はこちらの判断で廃棄の手続きを進めさせていただきます。

Q.保管している凍結胚の保管期限延長の手続きはどのように行ったらよいですか。

延長料金

子・胚(自費)

22,000円(税込)※保険で採卵された方で、ご来院が難しく自費で延長した場合であっても治療再開時43歳未満であれば保険での移植が可能です。

精子(自費)

11,000円(税込)

胚(保険)

10,500円(別途、初診料又は再診料がかかります。)

精子(保険)

2,100円(別途、初診料又は再診料がかかります。)

自費の胚と保険の胚を両方保管している場合

保険の胚延長料金

10,500円(別途、初診料又は再診料がかかります。)

自費の胚延長料金

11,000円(税込)

保存期限満了日が近づきましたらそれぞれの期限ごとにお知らせをいたします。
料金は予告なく変更する場合があります。

保管期限の延長を希望される場合

現金書留にて延長料金をお支払いいただく場合

該当する同意書(凍結卵子・胚・精子延長)をダウンロードし、必要事項(記入日、住所、電話番号、患者様ご本人様と配偶者様のご署名)のご記入をお願いいたします。凍結胚を延長される場合は、同意書に必ず患者様ご本人様と配偶者様(パートナー)のご署名をお願いいたします。
記入した同意書と現金をご同封の上、当院宛てに現金書留で郵送をお願いいたします。延長の手続きが完了しましたら、後日領収書と報告書(「胚・卵子/凍結精子 凍結保存期間継続報告書」)を郵送致します(当院からお送りする際、封筒差出人名にクリニック名の記載を希望されない場合はお申し出ください)。延長のお手続きをしたにもかかわらず、報告書が届かない場合にはお手数ですが、電話にて直接ご連絡をお願いいたします。

オンライン相談にて延長料金をお支払いいただく場合(ご来院の必要はありません)

当院HPトップ画面の診療時間下部にある、「ルナルナオンライン診療(相談)」バナーからアクセスしてください。会員登録の上、ご予約をお取りください(「@リンク)」からのご予約ではございませんのでご注意ください。)。 ご予約当日、お時間になりましたら「ルナルナオンライン診療(相談)」にログインしてお待ちください。
なお、薬の処方・医師との相談はこちらではできかねます。ご了承ください。
保管期限延長手続きのみの場合は、「オンライン利用料550円(税込)+各種保管延長料金(卵子・胚が1年間で22,000円(税込)、精子が1年間で11,000円(税込)」のお支払いになりますが、保管中の胚等に関するご質問、その他ご相談などがある場合は、前述の料金に加えて「相談料1,350円(税込)」を請求させていただきます。ご了承ください。

オンライン相談終了後、同意書を当院宛てに郵送をお願いいたします。(該当する同意書(凍結卵子・胚・精子延長)をダウンロードし、必要事項(記入日、住所、電話番号、患者様ご本人様と配偶者様のご署名)のご記入をお願いいたします。凍結胚を延長される場合は、同意書に必ず患者様ご本人様と配偶者様(パートナー)のご署名をお願いいたします。同意書を確認いたしましたら、後日報告書(「胚・卵子/凍結精子 凍結保存期間継続報告書」)を郵送致します(当院からお送りする際、封筒差出人名にクリニック名の記載を希望されない場合はお申し出ください)。
延長のお手続きをしたにもかかわらず、報告書が届かない場合にはお手数ですが、電話にて直接ご連絡をお願いいたします。

保険で延長を希望される場合

保険証の確認・登録が必要となるため、ご来院いただいてのお手続きとなります。
該当する同意書(凍結卵子・胚の保存期間延長に関する同意書)に必要事項(記入日、住所、電話番号、患者様ご本人様と配偶者様のご署名)を記入いただいたものと保管期限延長専用の問診票をダウンロードいただき記入いただいたものを持参のうえ、診療時間内にご来院ください。お手続き完了後、郵送にて手続き完了をお知らせいたします。また保険でお手続きの方のお支払いは、現金のみとさせていただいております。

保険・自費問わず保管期限延長のお手続きは、保管期限満了後となりますので保管期限の管理は患者様ご自身でお願いしておりますが、やむを得ず保管期限がわからなくなってしまった場合は、診療時間内に当院までお問い合わせください。

また、保険が適用される主な要件の一例として、

  • 女性の年齢が43歳未満の方
  • 2022年3月31日までに自費で凍結を行った胚
  • 2022年4月1日以降に保険で凍結を行った胚

などとなりますが、ご自身が保険適用となるか不明な場合も診療時間内に当院までお問い合わせください。精子の延長について保険適用で延長出来る場合もございますので、ご相談ください。

廃棄を希望される場合

「凍結卵子・凍結胚・凍結精子 廃棄依頼および同意書」をダウンロードし、必要事項(記入日、住所、電話番号、患者様ご本人様と配偶者様のご署名)のご記入をお願いいたします。該当項目を〇で囲み、当院まで必ず郵送してください(該当項目に〇がない場合は、確認のため連絡をさせていただきます。なお、一定期間連絡が取れない場合は、凍結保存中のすべての卵子・胚・精子を廃棄させていただきます。ご了承ください)。凍結胚を廃棄される場合は、同意書に必ず患者様ご本人様と配偶者様(パートナー)のご署名をお願いいたします。